現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【長期レポート】ホンダZR-Vのe:HEVの4WDモデルは、想像以上にスポーティなSUVだった<第3回 e:HEV Z(4WD)編>

ここから本文です

【長期レポート】ホンダZR-Vのe:HEVの4WDモデルは、想像以上にスポーティなSUVだった<第3回 e:HEV Z(4WD)編>

掲載 24
【長期レポート】ホンダZR-Vのe:HEVの4WDモデルは、想像以上にスポーティなSUVだった<第3回 e:HEV Z(4WD)編>

クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。今回はMotor Magazine誌で掲載した長期レポート「ホンダZR-V」を紹介していこう。ラインナップされる4モデルを1カ月ごとに1台ずつ試乗し、その乗り味や魅力を確認した。第3回はe:HEV Z(4WD)の印象をご紹介しよう。(Motor Magazine 2023年11月号より)

最上級グレードのe:HEV Z 4WDをレポート
これまで2カ月にわたりテストしてきたハイブリッドのe:HEV ZとガソリンターボのXは、ともにFFモデルだった。今月は最上級グレードとなるe:HEV Zの4WDをテストした。進化したホンダのリアルタイム4WDはどんな走りを見せてくれるのか、FFモデルとの違いなどを含めレポートする。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

ZR-Vの4WDはガソリンモデルとハイブリッドモデルそれぞれに用意されている。パワートレーンは前者が1.5L直噴ターボエンジンで、後者が2L直噴エンジン+モーターのスポーツe:HEVとなるが、ともにリアルタイム4WDが採用する。

このシステムは、四輪での駆動を基本に、コーナリング時や登坂時など走行状況に応じて前後の駆動力を細かく調整するものだ。ホンダでも従来FFベースの4WDの場合は、前輪が滑ってから後輪に駆動力を伝えるという制御が多かったが、これにより常に四輪で走り、その制御を細かくコントロールすることで、これまで以上に安心して安定した走りが可能になった。

とくに2023年の2月に行われた雪上試乗会でも、その走破性とコントロール性の高さが評価されている。また、ZR-Vには全モデルでホンダのSUVで初となる「SNOWモード」も搭載しているのもポイントだ。

と、前置きが長くなってしまったが、今回はそんな雪上でも高評価の4WDモデルのテストである。しかし試乗期間は真夏。当然、雪は降らないし、悪路も体験できそうにない。そんな状況でFFとの差がどこまでわかるのかと気になっていた。

e:HEVと4WDの組み合わせはスポーティ
まず今月のテスト車を説明すると、グレードは最上級モデルとなるe:HEVのZ。前回まででも紹介しているように豪華装備が魅力のZだが、4WDモデルになると、熱線入りフロントウインドウ、フロントドア撥水ガラス+親水/ヒーテッドドアミラー、リアシートヒーター(左右)といった装備が追加される。どれも冬場や雪国では重宝する機能だ。

それ以外に見た目などでは大きな違いはないが、車両重量はe:HEVのZの場合1630kgで、FFとの差は50kgとなる。

さっそく乗ってみた印象だが、街中や高速道路など走り回ってはじめに気づいたのは直進安定性の高さ。出足から常時四輪で駆動するので、加速時の後ろから押されるような感触を感じながら、速度を上げていっても終始安定している。しかもコーナリング時に至ってはその安定感を保ちながら、巧みなトルク配分により、むしろFFモデルよりも曲がるのではないか、そんな印象すら受けた。

同時に気になったのは、足まわりや乗り味がこれまで乗っていたFFモデルよりも少し硬く感じたこと。4WDモデルではリアにもトラクションが掛かるため、サブフレームマウントのストッパー形状や、コンプライアンスブッシュの特性を変更しているようだが、もちろんそれだけではなく、サスペンション自体のセッティングも異なるのだろう。それも含めて全体的にFFモデルよりもスポーティな味付けになっていると感じた。

ZR-Vで往復1300kmのロングドライブで快適さを実感
と、そんな中で今回の期間中はメインカットを撮影した青森県まで往復約1300kmの移動をする機会があった。長距離の快適性はこれまでのe:HEVでも実証済みなので、ZR-Vでは率先してロングドライブをしたくなるのだが、今回はACCとLKASにも頼りながら移動したので本当に疲れ知らずだった。

それはZR-Vのフロントシートの形状や硬さが身長179cm(太め&重め)の私とは相性が良く、ハンドル位置とあわせて、ドライブポジションがピッタリと決まったことも大きいだろう。

ただ、そんなドライブの道中で突然の豪雨に遭遇した。舗装路でも感じていたことだが、ウエット路となるとその安定感の差は歴然だった。やはり、四輪が駆動することで直進時もコーナーリング時も安定して走ることができる。

コーナリングを積極的に楽しみたくなる4WDだ
また、そもそも最低地上高が高いSUV(ZR-Vは190mm)は大雨で道路が冠水するような状況になった時の不安も、車高が低いクルマに比べれば少ないので、こうしたことからも改めてSUVが人気になった理由が少しわかった気がした。

ここで本題に戻ると、4WDかFFか。このe:HEVのZに関しては、そもそもかなり走りに振っているモデルだと感じた。だから、e:HEVのパワフルでスムーズな加速感とともに、そのハンドリングの良さを活かして、ワインディングロードなどでもドライブを積極的に楽しみたくなる4WDといえる。

もちろん4WDならではの走破性や安定性も持ち合わせているので、実際の雪道や冬場の実用性の高さも間違いない。ちなみに今回のe:HEV Z 4WDの価格は410万3000円で、FFモデルとの価格差は22万円となる。

装備などを考えれば決して高くはないと言えるが、それゆえに4WDが必要なのかどうか、どちらの乗り味が好みかは、実際に確かめてみてほしい。

[ アルバム : ホンダZR-V e:HEV Z 4WD はオリジナルサイトでご覧ください ]

こんな記事も読まれています

ナイトロンから BMW G310GS(’17-20)用リアショックアブソーバーが発売!
ナイトロンから BMW G310GS(’17-20)用リアショックアブソーバーが発売!
バイクブロス
MAXWIN 製品が楽天スーパー SALE で最大半額以下で販売! 先着100名様には限定特別クーポンも
MAXWIN 製品が楽天スーパー SALE で最大半額以下で販売! 先着100名様には限定特別クーポンも
バイクブロス
勝田車にトランスミッションのトラブルが発生。オジエは首位堅持、エバンスが4番手浮上/WRCイタリア
勝田車にトランスミッションのトラブルが発生。オジエは首位堅持、エバンスが4番手浮上/WRCイタリア
AUTOSPORT web
自動車メーカーや装置メーカーなど85社 不正行為の報告結果(5月末時点)
自動車メーカーや装置メーカーなど85社 不正行為の報告結果(5月末時点)
日刊自動車新聞
Blutooth®搭載の工具ってすごくない!? もっと便利になったトルクレンチ「CEM3-BTシリーズ」
Blutooth®搭載の工具ってすごくない!? もっと便利になったトルクレンチ「CEM3-BTシリーズ」
月刊自家用車WEB
[15秒でわかる]アウディ『RS4アバント』25周年モデル…パワー、トルク、スピード
[15秒でわかる]アウディ『RS4アバント』25周年モデル…パワー、トルク、スピード
レスポンス
新型N-BOXより全然安い[レクサスCT]!! プリウスベースも全く別物! おじさんにオススメしたいハッチバック3選
新型N-BOXより全然安い[レクサスCT]!! プリウスベースも全く別物! おじさんにオススメしたいハッチバック3選
ベストカーWeb
なつかしのトヨタ「スポーツ800」に20歳女子レーサーが乗ってみた!「この軽快な乗り味は攻めたくなっちゃいます!」【令和女子旧車に乗る】
なつかしのトヨタ「スポーツ800」に20歳女子レーサーが乗ってみた!「この軽快な乗り味は攻めたくなっちゃいます!」【令和女子旧車に乗る】
Auto Messe Web
WRC第6戦、タナックが最終ステージで大逆転勝利、オジェはまさかのパンクに泣く【ラリー・イタリア・サルディーニャ】
WRC第6戦、タナックが最終ステージで大逆転勝利、オジェはまさかのパンクに泣く【ラリー・イタリア・サルディーニャ】
Webモーターマガジン
国交省、トヨタ・ホンダ・マツダ・スズキ・ヤマハ発動機から不正行為の報告 現行6車種は出荷停止
国交省、トヨタ・ホンダ・マツダ・スズキ・ヤマハ発動機から不正行為の報告 現行6車種は出荷停止
日刊自動車新聞
ホンダ:ミル、マシントラブルでリタイアするも「新型エアロは機能している」/第7戦イタリアGP スプリント
ホンダ:ミル、マシントラブルでリタイアするも「新型エアロは機能している」/第7戦イタリアGP スプリント
AUTOSPORT web
フィアットのミニバン「ドブロ」に、限定モデル 「Doblo Advanced Edition」を追加
フィアットのミニバン「ドブロ」に、限定モデル 「Doblo Advanced Edition」を追加
月刊自家用車WEB
ロイヤルエンフィールド『HIMALAYAN』新型発売…アドベンチャーモデル
ロイヤルエンフィールド『HIMALAYAN』新型発売…アドベンチャーモデル
レスポンス
2024年のニュルブルクリンク24時間は7時間超で霧のため赤旗中断に。朝まで再開はなし
2024年のニュルブルクリンク24時間は7時間超で霧のため赤旗中断に。朝まで再開はなし
AUTOSPORT web
日産の「超凄い“フェアレディZ”」実車公開! 専用エアロ装備の“ド迫力仕様”! 4本出しマフラーも超カッコイイ「フェアレディZ IMPUL」登場
日産の「超凄い“フェアレディZ”」実車公開! 専用エアロ装備の“ド迫力仕様”! 4本出しマフラーも超カッコイイ「フェアレディZ IMPUL」登場
くるまのニュース
痛快な走りが楽しめるホットハッチ!! 全長わずか3mちょい[up! GTI]はMTだけの超絶走りモデルだった!
痛快な走りが楽しめるホットハッチ!! 全長わずか3mちょい[up! GTI]はMTだけの超絶走りモデルだった!
ベストカーWeb
無給油で1000kmオーバーを走行できるクルマがゴロゴロ! 国産ハイブリッド&ディーゼルって改めて考えると凄くないか!?
無給油で1000kmオーバーを走行できるクルマがゴロゴロ! 国産ハイブリッド&ディーゼルって改めて考えると凄くないか!?
WEB CARTOP
ロンドン市街地にもピッタリ? フォルクスワーゲンID.バズ 長期テスト(4) 過ごすほど小さく感じる
ロンドン市街地にもピッタリ? フォルクスワーゲンID.バズ 長期テスト(4) 過ごすほど小さく感じる
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

24件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

105.8128.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4.888.0万円

中古車を検索
Zの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

105.8128.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

4.888.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村